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ジャパンサーキット第1戦
ジャパンサーキットアップウインドシリーズ第1戦
Up Wind Championship Tsukuihama
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PLACE : 神奈川県津久井浜
DATE : 2008年6月7日〜8日
REPORT byJPN57 香村 治彦、中川 昌幸

大会1日目。
 午前中の北風がいつもより残っていたにも関わらず、気温の上昇によるサーマルの南風が入ってきた。真夏日に多くのギャラリーが見守る中、神奈川県津久井浜に46選手が操るFWセイルの華が走り始めた。潮周りは大潮! 2〜3日前からは北風が、前日は南西が吹いていたため、潮目を中心に海藻の切れ端やゴミがかなり浮いていて、走りながら少しストレスを感じる感覚だ。しかし条件は選手皆同じ! 選手達はスタート前に海面の風チェックや、はたまたフィンに引っかかる海藻の切れ端をタックでの取り外す方法(?)などを思い思いに試みている。

 14時10分、Z旗が掲揚されてから実際にスタート時間が決まった約1時間、各選手は何を思いながら待っていたのだろうか? 今回のレースディレクターは往年の名レーサーである森氏だ。JPWのアップウインド風速規定ルールに伴いスタート時、9ノットを待ち続けてからやっと15時08分にスタートシークエンスが始まった。ほとんどの選手が自分のセイルの手持ち最大セイルだろう。中にはJPWミニマムに合わせ練習してきた選手も多くいたようだが、11・前後のセイルとフィンのコラボレーションはバッチリ決まっているのだろうか。46名の選手にちょうど良い長さ、イーブン気味のスタートラインだ。風の入り方は右より中心。レグの長さは、津久井浜の定置網の関係上、精一杯のレグ。舞台は整った。レグ短めはスタートが勝負どころか、下からは、名古屋新舞子の櫛笥、昨年のJPWアップウインドチャンピオン香村、真ん中より3年連続チャンピオン山田、上より関西のドン寺前、国枝、岡本のガストラ勢がジャストスタート。オールフェアーだ!

最初に動いたのはやはり勝負師山田。我先にとファーストタックだ(実際は海藻の束に突っ込んだらしいが……)。ポートの艇速勝負。やはりキッチリ上マークジャストアプローチにタックしたプロ人生20年のキャリアをもつ山田。15時13分1上をゲット!

さらに寺前と国枝が後続を大きく引き離して回航。フリーの走りながらも海藻相手に位置関係の戦い。ジャイブの位置と深い下りの走りとボードスピードの合わせ技。しかも海面は赤だし八丁味噌バージョン。海藻なんて関係ねぇ!! 見えねーよ! パワフルセイルじゃないとゴミが引っかかっていると走らない。1下は寺前、国枝、山田の順番となった。そして勝負の2上争いに新たな名乗りを上げてきたライトウインドキング岡本(一時はプロ登録をやめようと思った時期もあったという)。

一方、寺前は右海面の緑の沼地海藻地帯に突っ込んでしまいアウェイの洗礼を受けてしまった。そして2上は、やはり勝負師山田が取る。続いて国枝、岡本。最終フリーの勝負はミニマムギリギリコンディション。そこでショートジョン(膝バットバージョン)のフルパンピング仕様のいでたちで2下の時点でトップに躍り出たのが国枝だ!

最後まで諦めない闘争心がジャパンサーキット初優勝をもぎ取った!! 続いて2位には、ライトウインドキング岡本が華開き、メジャーレースで快進撃の走りを見せつけた。3位は、最後の勝負で躓いたもののワールドクラスのスピードと角度を誇る山田。4位は、これまたライトウインドキング浦上。昨年は第2子が誕生して公私共々絶好調だ! 5位は、アウェイの洗礼を受けながらも関西FWを引っ張る寺前。6位は、テクニシャン・ベストアマチュア井上 7位は、M.R.Cの若大将、レースボード時代のタクティクスとライトウインドキングを融合した安齊。8位は、九州大分の若武者、恵まれた体格とバランスの消防士、塚崎。9位は、これまたライトウインドキラー鎌倉の大数加選手。10位は、「大切なことは、諦めないこと、腐らないこと、色々な障害に立ち向かい、どんなことがあろうとも、そのレースのスタートラインに立つことが全ての始まりだ」と信じる三浦の岩崎。

 その後、太陽もなくなり、梅雨空に変化した津久井浜の南風は落ちていき、初日を終了した。

大会2日目。
 雨の降りしきる、北東の風。9時のスキッパーズミーティングから長い一日が始まった。「津久井浜のトレードウインドの風向なので期待は出来る」「いや、この暖かさでは、北風はありえない」と見解が分かれるなかでのウエイティングだ。10時過ぎからは、選手/レース運営/JPW顧問(脇元)を交えて、アップウインド委員長の国枝、委員の寺前、穴見を中心に、昨日のレースについての意見交換会が始まった。プロ選手もアマチュア選手もこれからのアップウインドレースを盛り上げていこうと活発に意見や要望が飛び交い、ガラズ張りのJPWを象徴するような、突然でありながらも有意義な会合になったと思う。

 その後、雨が上がり、風向30度アベレージ4〜6ノットマックス8ノットのコンディションが続き、午後にかけて、風向50度アベレージ2〜6ノット!

 15時10分リリースされ、今まで、ジャパンサーキットアップウインドレースでトップフィニッシュは何度か経験したが、大会覇者になったことがない国枝信哉が、とうとう新たなるチャンピオンとなるときがきた。いまJPWの中で最も熱い(ときに暑苦しい)オトコがやっと優勝の二文字を手に入れたのだ。
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